「救急車っていつ呼ぶの?」元救急救命士が伝えたい“迷った時の判断基準”

救急隊のホンネ

まず結論です

次のような症状がある場合は、119番通報(救急車呼ぶ)ものと考えてください。

  • 意識がおかしい
  • 呼吸が苦しい
  • 胸が痛い
  • 急に倒れた
  • 手足が動かない
  • ろれつが回らない
  • 強い頭痛
  • 転倒して動けない
  • 顔色が悪い
  • けいれんしている

特に高齢者は、重症でも症状が軽く見えることがあります。

「なんとなく変」「いつもと違う」

これが非常に重要なサインです。

迷った場合は、#7119(救急相談センター)へ相談してください。


「これくらいで呼んでいいのかな…」が危険なこともある

私は元救急救命士として、多くの高齢者救急に関わってきました。

その中で本当に多かったのが、

  • 家族に迷惑をかけたくなかった
  • 夜中だから遠慮した
  • 朝まで様子を見た
  • 大したことないと思った

というケースです。

しかし実際には、「もっと早ければ」という場面も少なくありませんでした。

救急車は、“死にそうな時だけ呼ぶもの”ではありません。

危険なサインがある時に、早く医療につなぐためのものです。


すぐ救急車を呼んでほしい症状

1. 意識がおかしい

  • 意識がない
  • 反応が鈍い
  • 会話がかみ合わない
  • ボーッとしている

 意識系は重篤な疾患の可能性があります。

高齢者では、「少し変」だけしか症状が出ないこともあります。でも普段の状態を一番知っているのは

本人と家族だけなんです。だから本人や家族が「少し変」と思ったら、何かおかしいんです。


2. ろれつが回らない・麻痺がある

  • 手足に力が入らない
  • 顔がゆがむ
  • 言葉が出にくい

これは神経症状といって、脳卒中の可能性があります。

脳卒中は時間との勝負です。「様子を見る」が危険な場合があります。


3. 胸の痛みや圧迫感

  • 胸が締め付けられる(絞扼感)
  • 冷や汗が出る
  • 息苦しい
  • 吐き気がある

狭心症の持病がある人の場合は、急性心筋梗塞など命に関わる病気の可能性があります。

高齢者では、「胸が痛い」ではなく、

  • 胃が痛い
  • 気分が悪い
  • だるい

だけの場合もあります。


4. 呼吸が苦しい

  • 息が速い
  • 横になれない
  • ゼーゼーする
  • 唇の色が悪い

肺炎や心不全など、高齢者では非常に危険なことがあります。


5. 転倒して動けない

高齢者では非常に多い救急要請です。

特に、

  • 足の付け根が痛い
  • 起き上がれない
  • 頭を打った
  • 血液をサラサラにする薬を飲んでいる

場合は注意が必要です。実際にあったことですが、家族が自分の父親が転倒したから整体師?を呼んで

治療?してもらったらしいんですが、ミイラ男?みたいに包帯グルグル巻きでした。

もちろん、大腿頸部骨折で可哀そうに痛いまま2日間様子見だったそうです。

病院のお医者さんに家族はこっぴどく怒られてましたけど・・・

骨折や頭の中の出血が隠れていることがあります。


高齢者は「元気そう」に見えることがある

ここが本当に難しいところです。

若い人なら重症でも、高齢者は意外と普通に会話できることがあります。

例えば、

  • 肺炎なのに熱がない
  • 重症でも痛みを訴えない
  • 脳梗塞でも少しボーッとするだけ

ということがあります。

だからこそ、「なんとなくおかしい」を軽視しないでください。


「朝まで様子を見る」が危険なことも

現場では本当に多かったです。

  • 夜だから悪いと思った
  • 家族を起こしたくなかった
  • 救急車を呼ぶほどではないと思った

しかし、高齢者は短時間で急変することがあります。

特に、上に書いた1~5に当てはまる場合は様子見をおすすめできません。


迷った時は「#7119」

「救急車を呼ぶほど?」
と迷った時は

#7119

へ相談してください。

看護師などが、

  • 救急車が必要か
  • 受診した方がいいか

を相談に乗ってくれます。

参考:救急安心センター事業(#7119)総務省消防庁


救急隊は怒るの?

これもよく聞かれます。

しかし、本当に困って呼んだ人に対して、怒る救急隊員はいません。

むしろ現場では、「もっと早く呼んでくれていたら」と思うケースの方が印象に残ります。


まとめ

高齢者の場合、

  • 少し反応がおかしい
  • なんとなく元気がない
  • 急に動けなくなった

これだけでも危険なことがあります。

特に、普段(いつも)と違う・意識・呼吸・胸痛

は重要なサインです。

「これくらいで呼んでいいのかな」と遠慮しすぎず、迷った時は相談してください。

 治療が必要かどうか?は診察した医師が決めることです。

 救急隊でも家族でも、ましてやあなたでもありません。

“なあんだ、何もなくてよかった”それが一番良い結果ですし、救急隊も一番嬉しい結果なんです。

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