元救急救命士のリアルな体験記(脳出血〜リハビリ記録)

救急隊のホンネ

私は近畿地方の某政令指定都市の消防で救急救命士隊長として働いてきました。

数えきれないほどの方々を病院にお連れしましたが、中には下はゼロ歳から、上は100歳オーバーのCPA(心肺停止)の方もお連れしました。

この人は幸せな生涯だったろうなと思える方も、何でこの人がこの年齢で?!と納得いかない事例もありました。気管挿管、ĪV(ルート)確保、薬剤投与ともちろんAEDの電気ショックなどできることはなんでもトライしましたが・・途中、歴史的な大事件にも遭遇してました。

やがて満期(60才)で一旦退職して再雇用(再任用)してもらった途端に

なんと・・・脳内出血で倒れてしまいました。まさか自分が元部下に搬送されるとは・・・超ラッキーなのは、職場で同僚の目前で倒れたことでした。

発症後わずか45分足らずで強力な医療介入を受けて最小限の出血で済みました。

余談ですが、脳卒中の人って、意識がなさそうでも耳はしっかり聞こえていますよ。 しかも覚えているし・・・(自分の体験談)

原因は高血圧性とのことで、公務災害(労災)認定が相当厳しいとのこと。

公務災害(労災)って突発的な事故に対する補償なんですね。

高血圧って別名「生活習慣病」っていうくらい慢性的な病気なんですよ。とてもではないですが突発的とは言えません・・・(泣)

私自身が20年以上前に行政書士の資格を取得していたので、そこら辺は少しは知ってたつもりでしたが、やはり・・でしたね。

で、初期診断名が左半身マヒ、寝たきりも覚悟するように家族は言われたらしいです。

動かないというか制御できない左半身を恨みつつ「長年、夜も寝られず、メシも満足に食べる暇もなく、市民のために働いた結果がこれか・・」と絶望とヤケの二重奏でした。

 流石に、神様?仏様?も「こりゃあんまりだな・・チャンスをやろうじゃないの」て感じで発症2日目から動かない左半身は無視して右半身だけで車椅子にのって自力でトイレに行くという荒業をやりました。

 何故か?

排泄について看護師さんに質問したらにこやかに「ベッドパン(大人用のベッドで寝たまま排便する器具)でしてくださいね。」て言われたので、「冗談じゃない!絶対にイヤ!!」と主治医に掛け合って、車椅子に移乗できたらトイレに行っても良いって許可をもらって、動かない左半身は放っておいて、動く右半身だけでベッドから車椅子に無事移乗してトイレに行きました。

点滴のラインは邪魔というか気を遣いましたが・・・

「なんだ、やりゃできるじゃん!」って味をしめて、そこから右肩上がりというか垂直上がり的に回復していきました。

 理学療法士も作業療法士もついでに主治医も「この人、どうなってるの?!」って驚いていましたから・・・

リハビリ病院に転院してから、1日3時間程度のリハビリでは飽き足らず、自分で勝手メニューを作ってアホみたいに自主トレーニング(筋トレや発声練習)をやってましたね・・・何せ時間は有り余ってますから・・・しまいにはブルガリアンスクワットまでやってましたね。

 今回の病気で死生観というのかな?それが一変しました。

 リハビリしてる高齢者の方々を見ていると、「生きるとは?」「死ぬとは?」だけでなく、

自分の尊厳を保ったまま旅立つ

なんて普段考えることすらなかったことを考えてしまうんですね・・ヒマってことかも・・・でも、やはり、最終的には寝たきりで旅立つってイヤだなと・・・

 だってそうでしょ?正直に言うと、「やっと死んでくれた」と思われる最期だけは、絶対に避けたい。

 友人知人には医療関係者や介護関係者がたくさんいるので、今回の経験を話したら「それ、発信したらは?」とアドバイスをもらったので、何か少しでも悩みを持っている人の役にたったらと思い立ち上げました。

 一応、医療従事者と法律周辺職って二足のワラジを履いた状態ですので、少しだけ多方面から物事を見ていけるような気がします。介護必要状態になった時のこと、残念ながら亡くなられた時のことなど多岐に渡って何かの「気づき」を受け取ってもらえたら幸いです。

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